ネット防犯講演会:安全神話の崩壊と今後

空き巣など侵入盗認知件数と検挙率の推移

平成7年以前の侵入盗検挙率は8割以上だった。

かつて、日本は世界でも有数の安全国家と言われていた。

空き巣など侵入盗に於いては、全国の認知件数が20万件を超えていたとは言え、強盗殺人などの凶悪犯罪はまれであり、検挙率も8割以上と100件中80件以上の空き巣事件などは解決していたのである。

日本の警察は世界一優秀だなどと言われていたことを思い出す。

そもそも、最大の防犯は「検挙率の高さ」であることは事実であり、人は「犯罪を犯せば必ず捕まる」と認識していれば、過失以外自らそうそうには犯罪を犯そうとはしない。

それが、平成7〜8年ごろから犯罪事情と検挙率が大きく変わりだしたのだ。

上図でもわかる通り、平成13年には空き巣など侵入盗の認知件数は30万件を超え、14年には33万件に達しているだけでもかなり危険な状況がうかがえるが、問題はその検挙率である。

何と3割以下となってしまった。

検挙率が悪いと犯罪が増える

100件中70件以上が捕まらないとなれば、モラルに欠けた人間なら、安易に犯罪に及ぶ可能性が出てくる。

このように犯罪が増えて、検挙率が極度に下がった事は、今の日本の「どの家にでも空き巣被害者になりうる危険性が高まった」という意味で安全神話の崩壊というのである。

戦後日本は高度成長期を迎え、人々の生活は一見豊かになったように見えた。

GNPはアメリカに続き世界第二位となり、近隣諸国に羨まれる存在となった。

バブル経済がはじけても、近隣諸国にとっては、日本は「近くて稼げる黄金の国」だとの認識が広まったにちがいない。

いつの時代もそうだが、豊かな国に行って一旗あげようとするのは当然の事であり、儲かると思えば大勢の外国人が怒濤のように押し寄せてくる。

しかし文化の違う外国では良い仕事にありつけない外国人も大勢でてくる。

そして生活が苦しい人の中には、コソドロをはじめる者もいる。

戦後約50年も安全で鍵さえかけない日本の家屋に侵入して空き巣を働く事は容易であったに違いない。

日本ではマジメな仕事では旨くいかなくても、簡単に泥棒家業が成り立ち、一部の外国人犯罪者は大金持ちとなって故郷に凱旋する。

その者達は、国で白亜の豪邸を建て、メイドを雇い、それは豪勢な暮らしをする。

どうせ、泥棒して得たお金だ。
無くなったら又日本に行って空き巣や泥棒をすれば良いなどと考えたかもしれない。

そして最悪にも、その国の犯罪組織がそこに目を付ける。

無防備な日本に窃盗団を送り込む犯罪ビジネスは、こうして生まれたのだろう。

プロ化・集団化・凶悪化

彼らは泥棒学校までつくり、空き巣のテクニックを訓練し、日本の犯罪組織と提携して、大勢のプロ窃盗団を日本に送り込んだに違いない。

国際犯罪のビッグビジネスはこうして始まり、プロ窃盗団によって大儲けし、プロ窃盗団は大金を盗むとすぐに不法出国して帰国する。

かつての日本人空き巣なら、国籍や住民票もあり、犯罪歴や写真や指紋のファイルがあるので容易に犯人を捕まえることが出来たが、昨日来た外国人であれば、いくら指紋を残そうが顔をみられようが、国外逃亡されてしまえば、容易に捕まえることができなかったのだろう。

このようにして、侵入盗は急増し、いくら優秀な警察力も容易に検挙にいたらず・・・安全神話は崩壊していったと筆者は推測する。

彼らは、自分たちの目的を達する為には手段を選ばない。
万一、彼らに出くわそうものなら、傷つけられ、縛られ、最悪の場合は命の危険性さえある。


侵入犯罪に於いては、平成14年がピークで、その後3年間減少傾向にある。
又、検挙率も上昇傾向にあり、一見良い方向に向かっている感じだが、果たしてこの傾向は続くのだろうか?

15年以降侵入犯罪が減少傾向にあるのは、はたして一般市民の防犯意識が高まったからなのだろうか?

はたして住宅や事務所や各建物の鍵や防犯ガラスや防犯フィルムなどの防犯設備が普及したからなのだろうか?

確かに、多くの防犯事業者や警察の努力により防犯設備の開発も進み、官民合同会議が主導している防犯性能の高い建物部品の認定もすすめられたのは事実である。

しかし、建物の防犯設備はホンのわずかしか普及率が上がっていないのではないかと危惧している。

では、なぜ侵入盗は減少傾向にあったのだろうか?

もし、犯罪組織にとってもっと効率良く稼げる方法があったとしたらどうだろう。

振り込め詐欺(旧オレオレ詐欺)、リフォーム詐欺、暴力金融ならず暴力リースなどここ数年目立っているが、もし犯罪組織のおおもとが同一であれば、「見知らぬ家屋に侵入するより、はるかに(彼らにとって)捕まる危険性が少なく効率的に稼げる方法に移行する。」と考えても不思議ではない。

空き巣から振り込め詐欺、そしてリフォーム詐欺から暴力リース、最近では半鐘やステンレス製のポールや、滑り台や側溝の蓋にいたるまでの金属泥棒と、次々に新手の犯罪ビジネスが横行し、一つの犯罪に捜査の手が届くようになると、又次の犯罪へと移行していく。

つまり、一部の犯罪が減ったとしても、全体の犯罪が減ったのではなく、決してこのままでは、今後犯罪が減少し検挙率があがって昔のような安全神話の時代に戻ることは難しいと筆者は考えている。

根本的に犯罪組織を撲滅しない限り、彼らが考え出すいろんな手口が難しくなった時、又侵入盗が増えてきても不思議ではないのだ。

その上、犯罪がおきやすい環境に突き進んでいるように思えてならない。

<犯罪がおきやすい環境とは>

少子高齢化と団塊の世代の700万人に及ぶ定年退職が悪環境をつくるかもしれないと危惧している。

何故か?

第一に高齢者が増えれば、お金があって騙しやすく、万一遭遇しても容易に縛りあげられるような弱者が増える。

働く人が減れば、経済は低迷する。

働く人が減れば、労働力不足を海外に求めざるを得ない。

外国人労働者の中にはビザ切れや何らかの事情で生活に困窮し犯罪に手を染める人も増える可能性がある。

そして(絶対に避けなければならないが)国家経済の破綻などあれば治安はいっきに乱れ、治安に回す予算さえ極度に不足するかもしれない。(ネバダレポート参照)

そんな環境の中で、あなたは今後の日本が安全国家に戻ると思いますか?

しかし、あらゆる努力のもとに安全神話の復活を祈るばかりである。

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